小学校でキャリア教育授業 働くってなんだろう?

先日、都内の小学校で、毎年恒例となった「キャリア教育授業」を実施しました。

テーマは「働くってなんだろう?」

この学校ではキャリア教育に力を入れていて、6年生は一年間をかけてさまざまなキャリア授業を受けていくのですが、光栄なことにその第一弾の授業として選んでいただき、昨年度は年度末、今年度は年度始めと、学年は違えど、今年に入って2回目の開催となりました。

「働くってどんなイメージ?」を考えて発表してもらったり、いま興味がある仕事を教えてもらったり、日本の職業の数当てクイズや、世の小学生がなりたいと思っている人気職業ランキングをチームごとに予想してもらうゲームをしたり、ワークを交えながら2時限かけて実施しました。

働くイメージとしては、「大変そう」「上司に怒られる」「パワハラされる(!)」と言ったネガティブなワードも多く上がる一方で、「楽しそう」「やりたいことの実現」「社会貢献」と言った前向きなワードも出てきました。

人気職業ランキングでは、生徒のみんなが1年生であった6年前との比較も行い、当時は存在しなかったユーチューバーが上位に入っていたり、上位に入っていた医師や教師がランキングから消えていたり、たった6年でも人気職業が大きく変化していることを紹介しました。

みんなが働き始める頃には今は無い仕事が新しく生まれているかもしれないし、まだまだみんなが(大人だって)知らない仕事が世の中にはたくさんある。だからこそ、今の時点でやりたい仕事や就きたい職業が決まっていなくても、全く心配無用であることなども伝えました。

私は社会貢献教育ファシリテーターでもあるので、NPOの話も少しだけ紹介しました。
日本では就職先としてNPOを考えることは少ないですが、アメリカの文系大学生の人気就職先ランキングでは、ディズニーやApple、Googleなどに並んでNPO・NGOもランキングに入っていること、日本もそんな風になるといいなあと私は思っているという話もしました。

後半は「何のために働く?」を考えてもらいました。
このコーナーでは、毎年必ず「金、金、金!金以外なーい!」などと騒ぐ子がひとりふたりいて、私「では、実際いくらほしい?」、生徒「10億!」、私「10億円の使い道を、細かく具体的に教えて。」、生徒「・・・貯金!」、私「使おーよ!」などと盛り上がる(?笑)のですが、今年もほとんどの子が真っ先に「お金」をあげていました。

そんな中でも「成⻑のため」「家族のため」「役に立つ」など、自分の想いや気持ちと向き合いながら、社会の視点からも、働く目的を考えることもできていました。

最後に私から、収入と幸福度の統計グラフを紹介しながら、お金で買える幸福にはどこかで限界が来るやこと、「自分が楽しい」と「役に立つ」の重なり合ったところで仕事を見つけられるとやりがいのある働きにつながること、いろいろなことに興味や関心のアンテナを張りつつ、今目の前にある学びを大切にして、諦めずに考え続けていって欲しいこと、などをメッセージとして終了しました。

楽しく考えるキャリア授業、これからも続けていけたらと思います。

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